ヴァイツェンの魅力と特徴。飲みやすい白ビール

ビールの豆知識最終更新日:2018年10月7日

日本人のお酒の席で欠かせないものとして、まず始めに頭に浮かぶのはビールではないでしょうか。

ビールには多数の種類がありますが、今回は初心者でも飲み易いと言われているヴァイツェンについてご紹介します。

1.ヴァイツェンとは

ヴァイツェンとは、上面発酵で、小麦を多く使用したビールで、大麦麦芽も使って醸造しているドイツの伝統的なビールであります。

白ビールとも言われ、白濁した淡い色のビールです。

一般的な白ビールには、ベルギーのヴィット(ベルギー式白ビール)と、ドイツのヴァイスビアまたはヴァイツェンが有名です。

他の国でも醸造してますが、それは後ほど説明します。

2.ヴァイツェンの特徴

白ビールには、複数のスタイルがあり、風味もそれぞれ違います。

オレンジピールやコリアンダーの香辛料で風味付けしたものから、50%以上の小麦麦芽で醸造された明るい色のエールのもの、白ビールと呼ばれながらも、スタウトを思わせる真っ黒なビールもあります。

香りとスッキリさは抜群で、苦味が少なく、ビール初心者でも飲み易いのも特徴の1つです。

アルコール度数は低めで、4.5%~5.5%位とライトボディで、飲み心地も爽快です。

ヴァイツェンの最適温度は、10~13℃位と少しぬるめですが、小麦を使用する事によって、フルーティな香りが立ち上がるために、この温度で飲むのが、上手さを引き立てる最適温度です。

3.ヴァイツェンの魅力

ヴァイツェンの魅力と言えば、その飲み易さに尽きるでしょう。

ビールは、そもそも苦いというイメージがあります。

しかしこのヴァイツェンを飲んだ人は、たとえビールは苦くて苦手と思っていた人でも飲みやすいビールです。

アルコール度数も低めなライトボディの上、フルーティで軽やかな喉ごし、そして柔らかに包み込むようなホップの苦味で、夏には特に合う、一年中飲んでも、軽やかで飽きないビールと言えます。

女性にも大人気で、支持者も多いビールです。

その、飽きない飲み心地のビールである事こそ、ヴァイツェンの魅力と言えるでしょう。

4.他の国のヴァイツェンとは

アメリカやカナダでは、ドイツの伝統的な特別な小麦酵母を使用して醸造してますが、通常のエール酵母で醸造している種類のものもあり、ヴァイツェンスタイルより、フルーティさには欠けています。

イギリスなどでは、伝統的には白ビールはないですが、醸造所で造られている所はありますが、カスク(二次発酵)のビールとして造られていて、イギリスのビターとの掛け合わせの傾向が見られます。

今回は、これらの国のヴァイツェンの醸造を紹介しましたが、皆さんもまだまだある他国のヴァイツェンを探してみてはいかがでしょうか。

5.ヴァイツェンの人気はいつから

本来は、小麦の味を生かした、重めのテイストで始まったヴァイツェンでしたが、1970年代に軽い飲み心地のヴァイツェンが登場しました。

特有の酸味も押さえて、クセをなくした事で、年齢層がどんどん幅広くなり、現在人気ビールとして定着しました。

特に、ヴァイツェンの種類の一つのヘーフェヴァイツェンなどは、ヴァイツェンらしさのなかにもコクがあり、どんな料理にも合うビールとして、知られています。

6.色々なヴァイツェン

ヴァイツェンは、地方によって呼び方も異なりますが、ヴァイツェンの中にも、醸造の仕方の違う種類のビールがあります。

先程紹介した定番のヴィットやヴァイツェン、そして、ヘーフェヴァイツェンと呼ばれる、酵母をろ過していないもの、デュンケルヴァイツェンと呼ばれている、黒ビールなどがあります。

ヘーフェヴァイツェンは、特にクセがなくどんなシーンにも合うビールと先程、ご紹介させていただいたほど、飲みやすさに定評のあるビールです。

デュンケルヴァイツェンは、他のヴァイツェンとは比べると、パンチがありエステル香とローストしたモルトの香りを併せ持つスタウトを感じさせるビールです。

他に、クリスタルヴァイツェンのような、ろ過した小麦ビールもあります。

ヴァイツェンと、一言で言うのは簡単ですが、様々な種類や味があるので、色々なヴァイツェンを、是非試してみてください。

でも、ヴァイツェンを瓶で飲む時は逆さにしたりせず、グラスに注ぐ時には、白ビール特有の小麦を多量に使用していて泡が吹き出しやすいので、くれぐれも優しく少しずつグラスの淵から注いでください。

ヴァイツェンを飲んでみよう

今回は、小麦ビールの白ビールと呼ばれているヴァイツェンをご紹介しました。

ビールには、複数の種類があり、その中でも、国や文化によって歴史と共に、様々なビールがあります。

自分の好きなビールにも色々な顔を持つビールがあり、沢山の味わいを楽しむことが出来ます。

自分だけの特別な、自分にピッタリのビールを探してみてください。

そこにはきっと、新たな発見と、未知のビールの世界があなたを待っている事でしょう。