米に虫が湧いている時の理由と対処法とは

最終更新日:2017年9月6日

昔の農家ではコクゾウムシが湧くと、庭に大きな筵(むしろ)にお米を広げて日光に干しました。

日光に当てるとお米の中からコクゾウムシが這い出てきて逃げ出しましたが、昔の農家の庭先で良く見られた光景です。

現代の人は、虫がわいていると捨ててしまう人もいますが、虫がわいたお米でも適切な処理で食べることができますから捨てることがないようにしてください。

1.お米に虫がわく理由と虫の種類

お米にわく虫で一番多いのがコクゾウムシで、次にノシメマダラメイガ、コクヌストモドキとなっています。

コクゾウムシは体長2~3mm程度の大きさで、黒っぽい茶色をしています。

コクゾウムシは米粒に穴をあけて卵を産み付けて住みつきます。

お米を食べながら成長して、さらに卵を産みます。

そのため、お米を袋に詰める前に卵が産みつけられていた場合、たとえ未開封のお米の袋でもコクゾウ虫がわいていることがあります。

また、ノシメマダラメイガは、お米の中だけでなくキッチンのいたるところに発生するので厄介です。

ノシメマダラメイガはお米だけでなく、小麦粉などの粉類やクッキーやチョコレート、ドライフルーツや、コーヒー豆や調味料などあらゆるものを食べて生息しますが、ドライフラワーも食べて生息することもあります。

そのため、どんな食品でも開封したらできるだけタッパーなどの密閉容器で保存しておくようにしてください。

その他、お米にわく虫にはコクヌストモドキがあります。

この虫はお米にわく虫として世界的にもよく知られています。

ただ、日本の家庭での発生は少ないので、きちんと保管していれば、それほど心配はありません。

コクヌストモドキは糠の中に卵を産み、1ヶ月で成長し1年ほど生存します。

この虫の特徴は発生源の特定が難しく、お米をダメにしてしまいます。

密閉出来る容器にいれて保存したり冷蔵庫にいれて保存し虫除けを入れてください。

コクヌストモドキは、一度発生すると大量にお米などの穀類をダメにして食べられなくします。

そのため「穀類の盗人(ぬすっと)のようだ」という事で、コクヌストモドキというユニークな名前が付けられています。

2.お米にわく虫の対策法

虫がわかないようにするためには「鷹の爪(赤唐辛子)」を米びつの中入れることもおすすめです。

米びつやタッパーなどのお米を入れる容器が空になり、次にお米を入れるときはキレイに洗って、さらに日に干して日光消毒をしてください。

虫のわいた容器はよく洗ったつもりでも産み付けた卵や糞が残っていることもありますから、新しいお米を入れる前にはよく乾燥させておくことをオススメします。

3.虫がわいたお米を食べる方法

たとえ虫がわいたお米でも、虫を取り除くことで食べることができます。

万が一食べてしまっても無害で健康には影響ありませんから心配しないでください。

虫の取り除き方は、少しの虫なら洗い流すだけでも取れます。

もし大量のお米に虫が発生した場合は、庭やベランダにレジャーシートなどを広げた上にお米を薄く広げて日光に当てます。

そうすると虫が日光を嫌がって這い出してきますから、出てきた虫を取り除きます。

気持ちが悪いので割りばしなどでつまんで取り除きます。

さらに、ざるにお米を入れて水に浸すと軽い虫だけが浮いてきますからそれを取り除いてからよくお米を洗います。

コクゾウムシやノシマダラメイカの幼虫なら目でみてわかりますから、丁寧に確認すればほぼ完全に取り除くことができます。

虫がわいたお米を炊くときの注意としては、いつもより水を多めに入れて炊きます。

新米を炊くときは水を少なめに炊きますが、虫がわいているという事は古米のことが多いので、浸す時間も長めにとるなど、古米を炊くときの要領で炊いてください。

お米に虫が湧いても焦らない

お米に虫がわいても食べることはできますが、まずは上手な保存法で虫がわかないようにすることと、一度にたくさん買わないことをオススメします。

また、昔のお米はよく虫がわきましたが、今は農薬のために虫がわいていることが少なくなりました。

お米の買い方や保管の方法を工夫して、美味しいご飯を食べることができるようにしてください。

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