ごはんを食べようとしたとき、黒いお米が混ざっていることがあります。
食べても大丈夫なのかどうか気になりますよね。
そこで今回は、この「黒いお米」の原因と対策を紹介します。
1.黒いお米の原因はカメムシ
せっかくの美味しそうな炊きたてのごはんのなかに、黒いものが混ざっているとちょっと気になるものですよね。
ごはんは白いのがあたりまえなので、ほんの少しでも黒いお米が混ざっているだけでも、とても目立ちます。
この黒いお米の原因は、カメムシが稲穂を食べた影響です。
お米がまだ稲の実だったとき、田んぼにカメムシがやってきてチューチューと吸うことがあります。
その結果、お米が健全に発育できず、黒く残ってしまいます。
カメムシが食べた後のお米と言われると、ちょっと嫌な気持ちがするかもしれません。
しかしカメムシが食べるのを防ごうと思ったら、農家さんが強力な農薬を使う必要があります。
カメムシさえ来なければ、このような食害は起こらないのですから、それならばお米が黒くなることはありません。
ただし、実際に黒いお米が混ざっているとしたら、そのお米をカメムシが食べているということなので、その程度にしか農薬を使っていないということです。
そしてカメムシが食べたくなるような美味しいお米とも言えるでしょう。
そう考えたら、むしろ食の安心につながるとも言えます。
2.黒い米が木になる時は炊く前に対応
しかしやっぱり黒い米は気になりますよね。
お店で売っているお米であれば、それほどたくさんの黒いお米が入っているわけではありません。
農家や精米所では、お米の一粒一粒を光で選別する機械を使って、黒いお米を取り除く作業をしています。
もちろん、手作業ではなくて機械で行います。
そのような機械で何回か処理して黒いお米を取り除くのですが、大量に処理しているのでどうしても取り除ききれません。
家庭で簡単にできるのは、お米を研ぐとき、少し注意を払って、黒いものがあったら取り除くことでしょう。
何度も機械処理したあとですし、白いお米の中に入っているのだから、それほどたいへんな探し物ではありません。
気持ちよくごはんを食べるために、少しだけ注意を払いましょう。
3.それでも黒いお米は嫌な場合は農薬をきちんと使用している米を使う
どうしても我慢できないという場合、農薬をきちんと適切な量使用しているお米が選択肢となります。
農薬が効いていればカメムシが寄り付きませんから、しっかり農薬を使っているお米の方が黒くなる可能性が低いのです。
農薬を使っていると言っても、ちゃんと国の基準以下の使用量でなければ出荷できませんので、食べる上での害はありません。
食の安全を重視する人の中には、農薬は絶対に悪いものだと考えている人もいますが、人体への影響が限りなく少なくなるよう、農薬も日々進歩しています。
かつては何回にも分けて、何種類も散布しなければならなかったのですが、最近は散布回数も少なくなっています。
適切に検査を受けたお米ならば、あまり農薬に対して過敏になる必要はありません。
4.黒い米除去の最終手段は機械の導入
なるべく農薬を使っていないお米を食べたいけど、自分で取り除くのは面倒くさいという人もいるでしょう。
その場合、最終手段として選別機を買うことになります。
「光選別機」や「色彩選別機」という機械がありますので、これを使えば自動的に黒いお米を取り除くことができます。
ただし、これらの機械は農家さんやお米屋さんが使うものですから、値段もそこそこお高い上に、相応の置き場所が必要になります。
運転時には大きな音も発生します。
そのため個人のお宅で導入設置というのは、あまり現実的ではありません。
黒い米は美味しさの証でもある
黒いお米は基本的に食べても害はありませんが、やはり気になるものですね。
手間にならない程度に手で取り除く、というのが現実的な対応方法になりそうですね。