日本人の大好きなお米。
お米の袋を見ると「精米年月日」は記載されていますが「賞味期限」や「消費期限」は記載されていません。
なぜ記載されていないのでしょうか。
いつまで食べることができるのでしょうか。
1.賞味期限と消費期限の違い
農林水産省によると、賞味期限と消費期限は食品の種類で使い分けられている表示となっています。
賞味期限はハムなどの加工品やスナック菓子、缶詰などのように冷蔵や常温で保存がきく食品に対して表示しています。
未開封の状態で表示されている保存方法に従い保存した場合「美味しく食べれる期限」になります。
その時期を過ぎると味は落ちますが食べられるものです。
消費期限はケーキなどの生菓子やサンドイッチ、お惣菜などのように保存のきかない食品に対して表示しています。
未開封の状態で表示されている保存方法に従い保存した場合「安全に食べられる期限」になります。
その時期を過ぎると劣化したり、腐りだすので期限を過ぎたら食べない方がいいものです。
お米は生鮮食品すなわち生物です。
保存方法によっては長持ちさせることもできます。
もちろんその反対に劣化をすすめてしまう残念な保存もあります。
2.お米の賞味期限、消費期限の目安
賞味期限や消費期限は加工食品に記載するルールとなっています。
野菜などの農産物(生鮮食品)に賞味期限が記載されていないように、お米も農産物扱いになるため賞味期限の記載義務が無いようです。
季節や気候、保存方法などで賞味期限は変わってしまいます。
お米に賞味期限や消費期限が存在しなくても、どの位まで美味しく食べれるのか気になります。
あくまでも目安ですが、春夏は精米年月日から1ケ月程度秋冬は精米年月日から2ケ月程度と、言われています。
真夏日など30℃を超える時期はお米の劣化が速く進むので、20日前後で食べきった方が良いとされています。
そして、お米の保存には高温多湿な場所や気温の変化が激しい場所は適してなく、一定温度で涼しい場所、冷蔵庫や床下収納などが良いとされています。
お米の袋が未開封の場合はどうでしょう。
賞味期限が伸びると思われがちですが、お米の袋には小さな穴が開いています。
そのため未開封でも開封後であっても賞味期限はあまり変わらないのです。
では、精米されていないお米の賞味期限はどうでしょう。
精米される前のお米は糠(ヌカ)に覆われているため、お米の酸化をを防いでくれて長期的な保存が可能とされています。
3.購入時のお米の袋で保存方法はNG
良くあることですが、お米を保存するのに購入したときの袋を使用するのは、あまり良くありません。
袋の開けた口を縛ったり挟んだりするだけの保存をしていては、お米はあっという間に劣化してしまいます。
なぜ購入時の袋がお米の保存に適さないかというと、先にも書いたように一般的にお米の袋には穴が開けられているからです。
いくらしっかり袋の口を閉じていても、この空気穴から湿気を含んだ空気が入り続けると害虫の原因にもなりかねません。
さらに酸化も促進させてしまいます。
お米が呼吸するために空気穴が開いてると思われがちですが、お米は空気にふれるほど味が酸化してしまいます。
そのため空気穴の開いた米袋は保存に適さないのです。
米びつかペットボトルがオススメです。
逆に呼吸をするお米は玄米です。
4.食べられない状態に劣化したお米の特徴
お米の劣化は意外とわかりづらく、保存状態によっては少し色が黄色くなったかな?と思うくらいで、食べられるか食べられないかの判断が難しいです。
そんなお米が絶対に食べられない状態は、カビが生えています。
お米に虫がわいています。
お米にカビか生えて変色(黒色、灰色、青色、赤色、黄色など)しいているお米は、見た目でわかるとおり食べられません。
お米を研いだときに水の色が黒ずんでいると、カビが生えている証拠です。
食べないようにしてください。
お米に虫がわいたとしても食べられなくなるわけではありませんが、あまり虫がいるようでしたら破棄したほうが良いでしょう。
大切なお米に虫がわかないよう、トウガラシなどを入れ保管することをオススメします。
5.お米を美味しく食べるための保存方法
お米は、高温多湿、直射日光、ニオイの強いもの、虫が苦手です。
これらを避けて保管します。
お米の保管は他の食品のニオイがうつらない、密封性のある容器が好ましいです。
そしてお米を使い終わってから入れ替えることをオススメします。
床下収納は1日の中で気温、湿度の変化があまりないのでお米を保管する場所として最適です。
冷蔵庫は涼しく直射日光も当たらず湿度が低いので虫よけにも良い保管場所です。
野菜室が良いとされています。
お米は適切に保存して早めに食べよう
季節ごとにお米の買う量を変えたり保管方法を守り、最後までお米を美味しくいただきたいものです。
玄米は精米しなければ1年ほど保存することができ、精米後も比較的美味しくいただけるので量を多く購入したいときは玄米を購入し、食べる分だけ精米する方法をオススメします。
お米の消費期限など気にすることがないように、直射日光をさけ涼しいところで保管し、1~2ケ月以内には食べれる分量のお米の購入が一番良いようです。